美容室でヘアカラーをお願いしたときに、主に使用されているのはアルカリカラーと呼ばれる酸化染毛剤です。
ヘアカラーを楽しむためにも、髪色の構成とアルカリカラー剤の染まる仕組みと、特徴についてお伝えします。
髪の毛の色は、持っているメラニン色素の量で決まります。
ちなみに、メラニン色素とは、ユーメラニン(黒褐色系)とフェオメラニン(黄赤色系)の2種類があり、それらの量によって様々な髪色になります。例えばユーメラニンが多いと、黒い髪の毛になったり、ユーメラニンが少ないとブロンドになり、フェオメラニンの量が多いと赤髪になります。
ヘアカラーを施した場合には、そのメラニン色素とカラー剤の染料が合わさることで仕上がりのヘアカラーになります。
カラー剤に含まれるアルカリによって髪の毛が膨潤します。膨潤とは、ある物質を吸収することによって膨らむ現象です。膨潤させることによって、カラー剤の成分が浸透していきます。
隙間から染料が入り込み、髪の毛の中で発色することで、目的の色に仕上げます。
この発色が、酸化重合という作用によって行われるので、「酸化染毛剤」と呼ばれています。
髪の毛が元々持っているメラニン色素の多い黒髪では、そのままの状態に染料を入れても、メラニン色素の色に負けて、入れた染料の色が見えません。なので、染料を発色させるのと同時進行で、髪の毛が元々もっているメラニン色素を分解します。
直接染料、酸化染料、調整剤という3つの成分と、アルカリ剤が主成分です。
この1剤に色の素が含まれていますが、容器から出してすぐは色をもっておらず、酸化することで発色しますので、アルミチューブに入っていて、空気に触れにくくなっています。希望のヘアカラーにするには、この1剤を希望に合わせて選択します。色だけではなく、明るさもこの1剤に含まれるアルカリ剤によって左右されます。
強い酸化力を持つ、過酸化水素水とその他の成分によって出来ています。
安定剤やトリートメント剤なども含まれていますが、この過酸化水素水が主成分で、過酸化水素水の濃度別に6%、3%、1.5%などと使い分けられるようになっています。使い分けは、目的の色、明るさや髪の状態によって使い分けます。濃度が高いほど1剤の脱色力や発色具合が高くなります。
※ヘアカラーに使用する場合、日本では6%、海外では12%まで認められている国もあります。
という流れですが、ヘアカラー剤の扱いを間違えると危険なので、細かくは記載しません。市販のヘアカラー剤も販売されていますが、美容師も一生懸命練習をしてカラー剤を塗布する技術を身につけています。ぜひ、髪を染める時には美容室で染めましょう。
※一時期メディアでも取り上げられていたヘアカラー剤による肌トラブルも、塗布や放置の時間が長すぎて、カラー剤の刺激に肌が負けてしまい起こるケースが多いようです。カラー剤に含まれるアルカリ剤は肌への刺激が強いうえ、市販の物では香りを抑えるために残留しやすいアルカリ剤が使用されている場合も多くあります。その為、間違った使い方をしてしまうと、トラブルが起きやすくなります。それ以外にもアレルギー反応を起こす可能性があります。
ヘアカラーをする時には、美容室でプロの技術で染めてもらいましょう。
個々の肌色、瞳の色、顔の形などなど、様々な要素があります。基本の配色はありますが、それにとらわれる必要はありません。
クール系の瞳の持ち主でも、目を強調したければ逆のヘアカラーにする事も手法の一つです。
シーズンごとに流行の色があります。アヴェダのグローバルチームからも春夏、秋冬毎にシーズナルビジュアルを発表しています。最近では日常でも取り入れられそうなスタイル提案が行われていますので、遊びが欲しい時にはカラートレンドを取り入れるのも楽しいものです。
流行りというものはありますが、やはりライフスタイルに合わないヘアカラーをしてしまうと、台無しになってしまいます。定期的に染められないのに明るいヘアカラーにすると、伸びてきたときに根本と染めたところの差がはっきりしてしまいだらしなく見えます。TPOにあったヘアカラーこそ、その人を輝かせます。
薬事法のもとに、様々なメーカーから色々な種類のヘアカラー剤が販売されています。市販されているもの、美容室専用のもの。美容室専用のものでも、数えきれないほどあり、それぞれに発色がいい、長持ち、カラーチェンジがしやすい、優しい、などなど様々な特徴があります。
ちなみに、アヴェダカラーの特徴は、【AVEDAのカラーは他のオーガニックカラーやヘナと何が違うの?】にも記載した通り、低アルカリで髪への負担を抑え、染め続けた時の髪の状態が悪くなりにくく作られています。髪だけでなく、肌への刺激もすくなく、環境にも配慮がされています。
この様に、ヘアカラー剤一つをとってみても様々な特徴があり、色を決めることにおいても、数多くの要素があります。何を重要視するかはその時々によっても変わると思いますので、ぜひ担当の美容師と相談して、素敵なヘアカラーを楽しみましょう。
【ヘアカラーの色はなんで落ちてしまうのか?】【ヘアマニキュアはヘアカラーと何が違いますか?】こちらも参考にしてください。