縮毛矯正の強さは、髪質やなりたいスタイルに合わせて調整できます。
縮毛矯正の基本的な施術方法としては、最初に一剤を塗布して髪を柔らかくし、そのあとでブローやアイロンなどを使用して熱を加えながらクセを矯正します。最後に二剤を塗布して固定するものです。(詳しくはFAQ【ストレートパーマと縮毛矯正のちがいは?】を参照ください)
縮毛矯正の強さ、と言っても何をもって強い、弱いと言うのかといえば、
といった3つのパターンがあり、お客様のクセの強さや髪質・ダメージ、なりたいスタイルにあわせて調整しています。
縮毛矯正(ストレートパーマも同様)の薬剤や技術の研究がすすめられた最近では、昔のように不自然なほどの真っ直ぐさで、針金のような髪になっていた「まっすぐになればいい」という縮毛矯正ではなく、より自然で違和感のないストレートが追求されています。
なにより、クセ毛で悩むお客様の「この髪のクセをなんとかしたい」という要望の程度には個人差があります。
「大きなうねりがとれればいい」「ちりちりをとりたい」「まっすぐすぎるのはいや」「毛先は巻いていたい」などなど。
美容師サイドの気持ちとしても、施術を受けたお客様がご自宅でスタイリングされる際により簡単にスタイリング出来るように、または求めるスタイルにあった程度のストレートであり、ダメージを最小限に抑えた施術を行うために、細やかな調整をしながらの対応をとらなければなりません。
薬剤のパワーや反応時間で調整はもちろんですが、必要な部分にだけ施術を行うこともできます。
例えば「前髪だけ」「外見からわかる表面だけ」「膨らまないように頭のハチまわりだけ」「毛先は動かしたいから根元あたりだけ」とった塗り分けが可能です。
全体的に縮毛矯正をかける場合にも、工程の中でトリートメントなど外部からの補修を行いながら施術を行い、なるべく髪の毛への負担を軽減させますが、やはり縮毛矯正をかける必要がないのであれば、部分的にだけ施術を行うことが望ましいでしょう。縮毛矯正の施術は髪の毛への薬剤、または熱による負担がかかってしまいますので、ダメージケアの観点から言っても、スタイルを作る観点からしても、必要な部分のみに縮毛矯正を施すというのは有効な手段です。
ただし、「まっすぐにししすぎたくはないから」「傷ませたくないから」といって、あまりに弱すぎたり、またはほんの一部しか縮毛矯正をかけなかった場合には、クセが出てきてしまったり、気になる部分が残ったりする場合があります。こうなると、時間と費用をかけて、ただ薬剤と熱で髪をダメージさせただけで、結局鏡を見るたびにストレスが残ってしまうかもしれません。
お客様の求めるスタイル、悩みを伝えていただき、美容師の観点からの意見も聞いていただきながら、しっかりと話し合ってみましょう。今までは避けてきたスタイルに挑戦することも可能になるかもしれません。
縮毛矯正やストレートパーマもただ単にクセがどうしようもないからかける。というのではなく、カラーリングやパーマ(ウェーブやカール)と同じようにスタイルの選択肢として考えて頂ければ美容師としてうれしく思います。