Q.パーマを長持ちさせるコツ

パーマを長持ちさせるコツについて、ご自宅でのケアも重要です。次のようなケアを心がけましょう。

 

パーマを維持するポイント

 

1.物理的損傷を避ける

→シャンプーやブラッシングなどの際、出来るだけ引っ張らないようにする。

2.化学的損傷を避ける

→洗浄力の高いシャンプーを避ける。

3.トリートメントをしっかりする

→アフターケアをしっかりすることで髪質を維持する。

 

 

物理的損傷を避ける理由

パーマの工程でせっかく作った、カールを構成するタンパク質の繋がりを強制的に切ってしまいかねません。

薬剤や熱処理などで化学的に再結合させた繋がりは、やはり元々の結合に比べるともろさもあります。カールを構成する結合が減ってしまうと、素髪の形状を構成している力に負けしてしまい、「カールがとれた、ゆるくなった」状態になってしまいます。【パーマがすぐにとれてしまうはなぜ?参照】

 

シャンプーでのポイント

シャンプーは地肌をマッサージするように洗い、毛先のウェーブの部分が絡まってきても強引に引っ張らないようにしてください。ストレートの状態に比べると、スタイリング剤の使用量が多いかもしれませんので、しっかりと泡立てて優しく包み込むように洗ってあげましょう。

 

髪をとかす際のポイント

ブラッシングもなるべく引っ張ることはせず、先に毛先の絡まりをほどいてから粗目のブラシかくしでとかすようにしてください。更にブラッシングのあとは、手でウェーブの状態に整え直してあげると(指でクルクル巻く、ねじる、内巻に整えるなど)尚よいです。

 

 

化学的損傷を避ける理由

洗浄力の強いシャンプー剤を使って髪を洗うと、パーマの結合を不安定にしてしまうことがあります。シャンプーには界面活性剤という汚れを落とすための成分が配合されていますが、この成分がアルカリ性のものだと、美容室でせっかく安定させた結合がゆらいでしまいます。髪の毛は弱酸性である時に安定しますが、アルカリに傾くと不安定になるばかりか、パーマのかかっているタンパク質自体が流出してしまいやすくなります。

 

髪をとかす際のポイント

洗浄力の強いシャンプーとは、「 ラウレス硫酸Na 」または「 ラウリル硫酸Na 」といった記述が成分表示にあるもの。他にも石けん系などのシャンプーが当てはまります(詳しくは【市販のシャンプーとサロンのシャンプーはなにが違うの?】をご参照ください)。基本的には、パーマヘア用のシャンプーやダメージケア用、またはアミノ酸や弱酸性系などのシャンプーで洗っていただくと良いと思います。

 

トリートメントをしっかりする理由

パーマをかけた後はご自宅でもトリートメントをしっかりしてあげましょう。前述したように、パーマは髪の毛の中のタンパク質の繋がりを変化させることで形成しています。つまり、このタンパク質成分が不足すると、きれいなパーマスタイルを保つことが出来なくなってしまいます。それ以外にもツヤや潤いを出す脂質やキューティクルの損傷によっても、キレイな見た目が損なわれてしまい、カールがキープ出来ていたとしても、キレイに見えません。

 

施術の工程でも、それらを補いながらパーマをかけていきますが、継続してトリートメントをして補充することで、より長く美しいパーマを長持ちさせることができます。パーマのあとはpH値( 酸性かアルカリ性かを示すかの値 )も揺らいでいますので、トリートメントで弱酸性に導く必要があります。

 

トリートメントの選び方

パーマのアフターケアとしてのトリートメントを選ぶ際は、タンパク質を補充してくれるような髪の毛のハリコシを出すもの。もしくは、パーマヘア用のトリートメントを選ぶと良いでしょう。

 

単純に保湿力を上げるだけの「潤いを閉じ込めてシットリ!」というタイプのアイテムだと、髪の毛に重さを与え過ぎてしまい、パーマはとれていないのに重みでカールが伸びてしまうことがあります。

 

もちろんパーマスタイルにも潤いは必要です。保湿を軽視するということではなく、しっとり感と軽さ、弾力感が両立し、カールを美しく際立たせるトリートメントを選びましょう。

 

ご自分にあったトリートメントを選ぶのが難しいようでしたら、ぜひ美容師にご相談ください。製品を買う買わないではなく、どんなトリートメントが望ましいか説明してくれるはずです。

 

 

 パーマが長持ちするとダメージにもなりにくい 

一度かけたパーマを長持ちさせることで、短期間で繰り返しパーマをかけるよりも髪にも負担をかけずに済みます。

日々のお手入れによっても、より長くパーマを楽しんでいただくことが出来ます。上手にヘアケアを行って、パーマとうまく付き合っていきましょう。

 

 

ダメージの状態や髪質によってもパーマの薬剤など変わってきますので、ぜひ【パーマがとれやすい髪にパーマをかけるには】も参考にしてください。

 

 

 

 

 

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