欧米系のモデルさんの切り抜きを持ってきて、「この髪型にしてほしい」と言われることがあります。
日本人と欧米人では、髪質や色が違い過ぎて同じスタイルにすることが難しいのが現状です。
では、欧米人と日本人の髪の毛はどう違うのでしょうか?
日本人の髪の毛の方が、外国の方の髪に比べて強く傷みにくいと思われがちですが、比べてみると日本人の髪の毛の方が髪の毛を守るキューティクルの層が薄いので傷みやすい髪質です。
しかし、欧米人は細いがゆえに、物理的な負担に弱く、肩くらいの長さになると切れてしまいなかなかロングヘアーにならない方もいるようです。
海外で現地の美容室に行って髪の毛を染めた、パーマをかけたらとても傷んだという方は多いと思います。
日本人の髪の毛はタンパク質も豊富でキューティクルが薄いため、パーマもかかりやすくヘアカラーにおいても染まりやすいのですが、外国の方の髪の毛は、コシがないのにキューティクルの厚みがあり、パーマもかかりづらく、ヘアカラーも染まりにくい髪質です。
その為、外国では美容室で使う薬剤も強く作られていて、そこで日本人の髪の毛の施術を行うと、非常に傷んでしまいます。
日本人、というよりも東洋系の多くが黒髪です。この黒い色の素になっているのがメラニン色素なのですが、この違いにより日本人と欧米人では髪の色が大きく異なります。メラニン色素はユーメラニン(黒褐色系)とフェオメラニン(黄赤色系)の2種類があり、日本人はユーメラニン多く、黒い髪の毛になります。欧米人ではユーメラニンが少ないとブロンドになり、フェオメラニンの量が多いと赤髪になります。
また、髪の色を表現する要素として、メラニンやヘアカラーによる色素の違いだけでなく、太さによる光の透過度合や形状による質感によっても色の見え方が変わってくるので、ブリーチなどをして明るくしたからといって、日本人の髪の毛を欧米人の様なヘアカラーに仕上げるのには、非常な労力が必要です。
これも日本人の方が多くみられがちですが、日本人約10万本に比べ、欧米人の方が約15万本となっています。
色々と違いをあげてみましたが、現代は道具も技術も進歩し、生活の変化により髪質、体系も変わってきているので、どちらともなくスタイルを楽しむことができるようになってきています。
外国の方からすると日本人の髪の毛はツヤがありしっかりして、深みもあるからキレイと思う方も多いようです。
逆に日本人も透明感のある外国人風カラーなどが流行っているのをみると外国の方の髪の毛にあこがれているのが分かります。
同じ日本人でも人によって髪質が違います。もちろん欧米人同士でも違います。大事なのは、自分の髪の毛にはどういう物を求めるのが一番いいのかを見つけ出すことですね。
ぜひ、担当の美容師にもいろいろと相談してみてください。