縮毛矯正とカラーを同時にすると傷むか傷まないかと聞かれれば、傷む可能性があります。
少しあいまいな言い方になってしまいますが、使用する薬剤により変わります。
ヘアカラーにもは、アルカリという成分が入っており、アルカリが髪のキューティクルを開く役目をしています。キューティクルは、うろこ状になっており髪の内部に入っている栄養を逃がさないよう閉じているのですが、ヘアカラー剤はアルカリによってキューティクルを開き、色素を浸透させます。
そして従来の縮毛矯正にも同じ成分が入っており、同時にするとなるとアルカリにさらされた状態の髪の毛に、さらにアルカリを重ねることになり、倍のダメージが髪の毛にかかります。
従来の、という言葉がポイントです。
最近はアルカリを使わない酸性タイプの縮毛矯正も出ていますので、施術方法によってはアルカリ性による相乗的なダメージは避けられます。
ただし、髪の毛に対しアルカリ性に傾けたり酸性に傾けたりと、短時間のうちに変化させることは髪の毛の健康にとって好ましくありません。施術方法も難しい事が多いので、酸性縮毛矯正だからといって、ダメージがないということではありませんので、注意が必要です。
理想としては、先に縮毛矯正をしたら、1週間程空けてからヘアカラーをすることをおすすめします。先にヘアカラーをしてアルカリ性の縮毛矯正をしてしまうと、ヘアカラーで浸透させた色素が落ちてしまいます。縮毛矯正でアルカリに傾いた髪の毛が落ち着くのに1週間ほどと言われています。
縮毛矯正とヘアカラーを同時にすると、ダメージだけではなく時間もかなりかかります。縮毛矯正で3時間カラーもとなると、4時間~5時間は見ておいた方がいいでしょう。
縮毛矯正を優先
クセをどうしてもなくしたいのであれば、ヘアカラーの明るさは抑えるようにしましょう。
明るくしようとするほど髪への負担が大きくなりますので、縮毛矯正でしっかりと伸ばして、ヘアカラーは自然な色見に抑えた方が良いでしょう。
ヘアカラーを優先
例えば、すごく明るくしたり鮮やかな髪色を優先したいのであれば、ヘアカラーによる髪への負担が大きくなります。その状態の髪の毛に縮毛矯正の施術をしたいのであれば、クーポンなどの安さで利用するのではなく、お金と時間をかけてでも、しっかりとした縮毛矯正の施術が行えるサロンを探しましょう。
いかに「ダメージのない縮毛矯正!」とうたっているサロンがあったとしても、理論上、髪の毛への負担が「少ない」だけであって、髪の毛は傷みます。まして理論通りに完璧な施術が行えるとはかぎりません。
我々美容師は髪の毛を最高の状態で仕上げるために研究や努力を惜しみませんが、「傷みません!」という無責任な言葉には気を付けましょう。
髪の毛の状態も一人一人違うので、ぜひ担当の美容師さんと相談して決めてくださいね。