Q.クリープパーマってなに?

美容室でパーマのメニューをみてみると通常のパーマの他、デジタルパーマや水パーマ、クリープパーマなどがあったりします。

パーマの手法や薬剤などはやりたいスタイルや、髪質、お手入れ方法などによって変わってきますが、その中でもクリープという一見イメージしづらいパーマについてです。

 

クリープ「creep」とは「ゆっくり動く、ずれる、たわむ」といった意味の単語です。

 

  

クリープパーマの仕組み

クリープパーマでは通常のコールドパーマと同様に巻いてから薬剤をつけていくまでは同じですが、薬剤が作用した時点で一度水洗をしていきます。ここからロッドに巻いた状態のまま、スチームや遠赤外線などをあてて時間をおいていきます(15~20分ほど)。

 

このおいている時間が「クリープ期」とよばれるものです。

 

髪の毛がストローのような筒状であるとして、内部にはたんぱく質のはしごがたくさんかかって髪の形状を支えています。このはしごをいったん切断して、ウェーブの形状に合わせて再結合させるのが通常のコールドパーマの仕組みです。

しかし髪にはこのはしご部分以外にも間充物質という流動的な物質がはしごの間を埋めるように存在しており、これが矯正されたウェーブの形状から元に戻ろうとしてパーマが「だれる、ゆるくなる、とれる」状態になってしまうのです。

 

クリープパーマでは一旦はしごを切って、温度と湿度を調整して時間をおくことで(クリープ期)間充物質がウェーブの形状に合わせて無理のない安定した位置へとゆっくりとずれていきます。間充物質が移動して安定したところではしごを再結合させていきます(2液)。

はしごだけではなく、間充物質も安定した状態にあることで通常のパーマよりももちがよいパーマといえます。

 

 

クリープパーマが向いている髪質

前述したように、クリープパーマは通常のパーマのように安定したタンパク質部分だけでなく、間充物質にもアプローチしていきます。間充物質は髪の弾力や質感の柔らかさ、みずみずしさをつかさどる部分でもあるので、くっきりと弾力のあるカールを出すのにも適しています。

 

クリープパーマは・かかりにくい

        ・とれやすい

        ・パーマで痛みやすい

        ・しっかりしたカール、ウェーブをだしたいといった方におすすめです。

 

「クリープ期」という時間を設けるため、通常のパーマより+30~40分施術時間がながくなり、お値段も大体+2000~3000円くらいで提供されることが多いようです。

 

 

クリープパーマの特徴

パーマ液をつけたのち、「クリープ期」という時間を設けるため、通常のパーマより+30~40分施術時間が長くなります。お値段も大体+2000~3000円くらいで提供されることが多いようです。

 

パーマ液だけでパーマをかけていく技術ではないので、比較的ソフトな薬剤を使用することが多く、さらに水分をしっかり補給しながらかけていくのでパーマでパサつきやダメージの出やすい方におすすめです。      

 

また工程の中で濡れている状態・乾いている状態ともに安定させる時間を設けているので、ご自分でスタイリングする際にドライヤーをかける前と後で差が起きづらく、お手入れもしやすいパーマといえます。

 

パーマの技術はいろいろありますが、とても進化してきている技術でもあります。パーマで失敗された経験があり、それ以来かけていないという方も、何が向いているかはその時々により異なりますので、まずはスタイリストと相談してみてはいかがでしょうか。スタイルの選択肢の一つとして、ぜひパーマも楽しんでみていただけるとうれしいです。

 

 

ダメージの状態や髪質によってもパーマの薬剤など変わってきますので、【パーマがとれやすい髪にパーマをかけるには】も参考にしてください。

 

 

 

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