一言であらわすと、「髪に優しいパーマ」です。
美容室で使用するパーマ液やカラー剤、トリートメントなどの薬剤は日本の薬事法で「 医薬部外品 」または「 化粧品 」に分類されるものになります。医薬品は疾病の治療などに用いられ、医師の処方箋が必要な物、薬局で処方箋なしで購入できるものがあります。
そして医薬品→医薬部外品→化粧品というように、作用と効果の強さによって分類され、化粧品になるほど緩やかなになります。
今までのいわゆるパーマ液と言われているものは、そのほとんどが「 医薬部外品 」に属するものでした。
コスメパーマと言われるメニューで使用されるパーマ液は「 化粧品 」に属するものになります。スキンケアやメイクアップ用品、歯磨き粉、などと同じ分類です。医薬部外品のパーマ液よりも作用が穏やかで優しく、肌や髪、身体への影響も緩やかだからこその「 化粧品 」分類です。
コスメ系薬剤の特性として、パーマ液独特の臭いがかなり軽減されています。またこれまで出来なかったカラーとの同日施術も行いやすくなっています。髪への作用が穏やかなため、「 医薬部外品 」のパーマ液よりもダメージが進行しにくいパーマ液、もとい、「カーリングローション(カールの化粧水的な名前)」です。
向いているスタイルなどは医薬部外品のパーマと変わりませんが、ダメージを抑えられるため対応する髪質の幅は広いといえるでしょう。
コスメ系薬剤の中でもいろいろな種類がありますが、医薬部外品の薬剤が苦手としてきた髪質への作用が得意なものもあります。
通常のコールドパーマだけでなく、縮毛矯正やデジタルパーマでもコスメ系薬剤を使用することができるので、より髪への負担を軽減しつつ美しい仕上がりを目指せるようになりました。
・カラーリングをしている髪
・カラーが色落ちしやすい髪
・パーマをかけるとパサつきやすい髪
・細くてハリコシのでにくい髪
・傷みやすい髪
などの髪質の方がコスメパーマが向いていると考えられます。
ダメージの度合いや、目指すスタイル、お手入れの仕方などにもよりますので、絶対とは言えませんがダメージを抑えつつかけられるパーマとしてはおすすめの手段です。
髪を構成する成分には親水性と疎水性と呼ばれる部分があるのですが、人種や髪質などによりこの比率や分布は異なります。
そしてパーマ液の成分にも同じく親水性と疎水性のものがあります。
「医薬部外品」のパーマ液には親水性への作用が得意なものが多く、「コスメ系」のパーマ液には疎水性への作用が得意なものが多く存在します。(※比較するとという意味合いで、どちらか一方には全然作用しないというものではありません。あくまでカバーする範囲がどちらよりかといった感じです。)
なので、今までのパーマではかかりにくく、薬剤のパワーと時間に頼った結果、痛んだだけで結局もちが悪かったケースなどは、コスメパーマが向いていることも考えられます。
つまりダメージ毛やカラー毛に対しては・作用が穏やかであるという「化粧品」としての特性・ダメージ毛に存在するたんぱく質に作用しやすい。という二つの点からコスメパーマとの相性がよく、おすすめです。
この分野もまだまだ研究途上の、これからどんどん改善されていくと見込まれますので、今後の美容業界にこうご期待です。
コスメパーマの事についてもう少し細かく記事にしてみましたので、こちらも参考にしてください。
【コスメパーマはなにがいいの?】【パーマがとれやすい髪にパーマをかけるには】