【ダブルカラー(ツーメイクカラー)とは?】でも説明したように、ブリーチ剤やライトナーで色を抜いた後に染め直す、もしくは2度染め重ねたりと、2回以上のカラーリング工程を経て、独特の透明感のある明るい発色、ビビットな色みのカラーリング方法です。このページでは更に詳しくダブルカラーリングの特徴をご説明します。
通常のヘアカラーの施術では、髪を明るくして色素(アッシュやピンク系などの色味)を入れるまでが、一度の薬剤塗布、一工程で終了します。(詳しくは【ヘアカラー剤の染まる仕組み】をご参照ください)
つまり、ヘアカラー剤には明るくするための脱色成分と色素を発色させる成分とが混在していて、1度塗布するだけで明るくしつつ色味を入れることができます。
しかし、明るくする(脱色する)成分を多くすれば色味が薄くなり、色味を強くすれば明るくすることができません。
そこで、ダブルカラーという方法を用います。
①まずは髪に存在するメラニン色素や過去のヘアカラーの染料を分解するための、色味を持っていないブリーチ剤や強力なライトナーを使用してしっかりと髪の明度(明るさ)を上げます。
※透明感ではなく微妙なニュアンスの色を求める場合に、ブリーチではなく通常のヘアカラー剤の事もあります。
②そのまま次の薬剤を塗布しても重なってしまい十分な効果が発揮されないため、一度洗いおとします。
※ここで希望の明度まで上がらなければ、もう一度脱色をします。
③そのあとに、希望の色味を塗布し、染めていきます。
このように2つ(以上)の工程をそれぞれ別の薬剤で施術します。
この工程から「ダブルカラー(またはツーメイク)」とよばれるています。
ダブルカラーを施す時は、求める色味がかなり明るいトーン(ハイトーン・ペールトーンなどとも呼ばれます)である事が多いため、ほとんどの場合にブリーチ剤を使用します。
また、アジア系の髪の毛にはメラニン色素が多量に含まれていて、一度のブリーチでは赤みやオレンジみ、黄みが抜けきれない場合が多いので、複数回のブリーチを施すケースがあります。
※ここで言うブリーチ剤とは脱色剤または脱色脱染剤。髪のもともとの色素であるメラニンやヘアカラー剤による染料を分解して明るくする薬剤です。
ダブルカラーでは透明感のある黄みや赤みを感じさせないいわゆるブロンドやベージュ、外国人風のアッシュカラー、グレージュなどを表現することが出来ます。またはピンクやグリーンなどの鮮やかで濁りの少ないビビットな色合いを表現することも可能です。(ビビットカラーの場合オンカラーにヘアマニキュアを使用することが多いです。)
日本人の髪色は赤や黄色、茶色などのメラニン色素が濃く重なり合って黒もしくは濃茶色に見えています。
このメラニン色素を分解することで黒→茶色→明るい茶色→赤みのオレンジ→黄みのオレンジ→黄色→薄い黄色→アイボリーというように順に明るくなっていきます。
ヘアカラーを繰り返している場合は前回、前回以前のカラー剤による染料が存在していますのでこれも分解していきます。(詳しくは【見本通りに染まらないのはなんで?】をご参照ください。)
メラニン色素の赤みや黄みをなるべく分解していくことで、オンカラーでのせていく色味(特に寒色系のアッシュやベージュなど)が濁りのないクリアな発色がかないます。
逆にいうと、通常のカラーリングできれいなアッシュやグレージュなどに染まりにくいのは、寒色系の染料のメインである青や紫・緑といった色味が、補色関係にあるメラニン色素(赤や黄・橙)に邪魔されにごってしまうためです。
ダブルカラーならではの色味の特徴としては、明るいトーンの淡いカラーや透明感のある寒色系カラーなどですが、黒染めや暗めの白髪染めなどから明るくしていきたい場合などもダブルカラーのテクニックが使用されます。
黒染めなどの場合、非常に濃い染料が髪の内部に多く残留しているため、通常のカラー剤で明るくしようとしても希望の明度までもっていくことが出来ません。このため脱色脱染剤などのブリーチ剤を使用してまず染料を分解してから、自然な色味を被せる(オンカラー)という2工程以上を必要とすることがあります。(詳しくは【黒染めから明るくするのは難しい?】もご参照ください)
ダブルカラーからイメージする染まりあがりとは印象が異なりますが、これもダブルカラー(ツーメイクカラー)の一種となります。
ダブルカラーのアフターケアなどについては別に書かせて頂きますので、そちらもぜひご覧になってください。
東京都港区港南2-15-2品川インターシティS&R棟1F
03-5769-6061 平日11:00~21:00 土日祝10:00~19:00 第3月曜定休(祝日の場合は翌平日)
東京都港区芝5-15-1明和堂2F
03-6453-8272 平日11:00~21:00 土日祝10:00~19:00 毎月曜定休(祝日の場合は翌平日)