Q.頭皮のエイジングをケアするには

(血行促進編)

乾燥編の冒頭で挙げたとおり、頭皮のエイジングの主な原因として頭皮の乾燥(頭皮環境の悪化)と血行不良があげられます。ここでは二つ目の要因である血行不良へのケア方法です。

 

頭皮の血行が悪くなる要因

 頭部の筋肉の硬直、肩こり、眼精疲労、睡眠不足、冷えなどがあげられます。

頭部にも薄くですが筋肉があります。ただし腕や足などの筋肉とは異なり、自分の意志で動かすのは難しい部分です。また首や肩、顔の筋肉と近いためその影響を受けやすくもなっています。肩こりや目の疲れがひどい方などは、大体頭部も固くなっている傾向です。頭部の筋肉が固くなると、毛細血管が圧迫されて十分な血液を送りにくくなってしまいます。

 

頭皮の血行が悪いと何が良くないのか

 頭皮の血行が良くないと、毛根に栄養が十分に供給されません。髪が生えてくるときに必要とする成分が不十分、または偏りがあると健康な髪が生成されづらくなってきます。全体にやせた髪であったり、外的ダメージ(物理的・薬剤的ともに)に抵抗力が弱い髪、成分に偏りがあるため、くせやうねりが発生したりすることもあります。

 また髪の毛の正常なサイクルが維持されにくくなり、伸びるのが遅くなったり脱毛のサイクルが早まったりすることもあり、全体の毛量の低下にもつながりかねません。(ヘアサイクルについてはこちらもご参照ください。【最近抜け毛が多い気がするけど大丈夫かな?】)

 

 

頭皮の血行を良くするには

1.頭皮をマッサージする

 運動などによって動かされる割合の低い筋肉部分なので、直接マッサージして動かしてあげることが効果的です。シャンプーのついでやシャンプー前にほぐしてあげることで、ほこりや皮脂などを浮かして落としやすく効果もあります。また、頭皮用エッセンスや頭皮用トリートメントなどをお使いの場合は、それらを塗布したタイミングでマッサージをしてあげると浸透を促進することにもつながり、より使用効果を高めることも出来ます。

 

 

 


 手や指を使ってのマッサージの際は、シャンプーの泡による滑りを利用したりオイルを使用したりすると、頭皮への過度な摩擦が軽減され、手指も動かしやすくなるのでおすすめです。

 手ではうまくマッサージ出来ないし、疲れるし気持ちよくない。という場合は頭皮用のブラシなどを使用するのも一つの手段です。頭皮を傷つけないような加工がされており、握りやすく力も伝わりやすく作られているので、心地よくマッサージすることができます。

 

 

 


2.温める

 頭皮だけでなく、全身の血行に言えることですが、温めることで血行を促進することが出来ます。具体的には、シャワーだけではなく湯船に浸かっていただくのが効果的で手軽かと思います。

 入浴の余裕がない場合などは、ホットタオルなどを首や肩、目元にあてる方法もあります。

大きめのハンドタオルを熱めの湯で濡らして絞り、電子レンジで1分ほど加熱するとホットタオルが手軽に出来上がります(お好みの温度にするには加熱時間を調整してください。)。

※火傷には十分ご注意ください。

※湯を絞る際にお好みのアロマオイルなどを数滴たらすとよりリラックス効果もあがります。

 温めるだけでなく、冷えを防止することも重要です。

これから冷房のきつい季節になってきますので、クーラーの効いた部屋に長時間滞在する場合は、首や肩を冷やさないように一枚羽織るか、ストールなどを巻いてあげるなどの対策をしましょう。

 

 

 

3.ヘッドスパ

 ご自宅での継続的なケアが重要ですが、定期的にプロの手によるヘッドスパを受けるのも効果的です。

 自分では出来ないしっかりとしたマッサージで、頭皮や首・肩をほぐすことが出来ます。心身からリラックスした時間をとることでストレスの緩和につながり、正常な代謝サイクルへと導く助けにもなります。

 

 

 

 


 また、頭皮の状態をプロに見てもらうことで、その時の状態にあったケア方法やシャンプーなどのアドバイスを受けることも出来ます。頭皮の状態が気になるけれど、どんなケアをした良いか分からない場合は、まずは相談してみるところから始めるのもおすすめです。